TreeMemo とは?
ソフトの説明はあとまわし。
まず、仕事のやり方について考えてみます。
どんな仕事でも基本となる、「考えること」 と 「コミュニケーションすること」 についてです。
簡単なやり方は、頭の中でさっと考え、口で喋って相手に伝える、というもの。
紙のメモを補助的に使ったりします。
とても手軽で、速いです。
口ベタな人はともかく、多くの人がいちばん好むやり方でしょう。
面倒臭くないですから。
ただ、これだけで済むほど世の中甘くはない。
考えが足りないことは多いし、言葉が足りないこともある。
聞き間違いもあれば、忘れてしまうこともある。
言った言わないで揉めるのはよくあること。
さらに、人は違うことをイメージしながら、わかったつもりになったり、時にはわかったフリさえする。
だから、ちゃんと考えたつもり、話したつもりでも、危ないのです。
内容が複雑になるほど、テーマが重要になるほど、このやり方では危なっかしい。
そこで、もっとキチっとしたやり方、間違いのないやり方、責任の所在が明確なやり方、も求められます。
その行き着いた先が、何でも書類にするやり方でしょう。
こちらは確かにキチッとするのですが、時間がかかるし、面倒臭い。
できればやりたくないと、実は多くの人が思っている。
まあ、必要悪ってとこでしょうか。
要は、折衷が要るわけです。
手軽だけでもダメ。キチッとだけでもダメ。
ケースバイケースで、どこまでキチッとやるか。
これは、仕事にまつわる永遠のテーマではないでしょうか。
最もふさわしい方法を、適宜使い分けられることは、どんな職種であれ、”仕事のうまさ” の大きな要素でしょう。
さて、使い分けの重要性は不変として、
手軽なやり方の良さと、キチッとしたやり方の良さを、両方備えたやり方はないものでしょうか?
答えはたくさんあると思います。
その一つとしてお勧めしたいのが、
”単語と短文でどんどん発想し、書き溜めて、それを階層構造に整理していく”
というやり方です。
頭の中から単語や短文を取り出すのは、文章を取り出すのに比べ、かなり楽です。
書くのも速く済みますから、すぐに次の発想に取り掛かれます。
文章にするとなると、どうしても無意識のうちに、ちゃんとした文章を考えてしまうものです。
その結果、発想 → 文章を作る → 発想 → 文章を作る ... と、違う種類の頭の使い方を往復することになります。
発想の都合から言えば、間が空いてしまって、考えの密度が上がって来ないのです。
また、階層構造に順次整理していくと、「大小」 「主従」 などの、言葉同士の関係が明確になります。
フラットな箇条書きより、はるかに情報は整理されます。
ただ、このやり方は、紙のメモでは無理です。
紙は、途中に挿入したり、階層を入れ替えたりできませんから。 すぐにグチャグチャになってしまいます。
実践するためには、パソコンと、それに加えて、操作性の良いツリー図作成ソフトが必要になります。
TreeMemo は、この作業スタイルを実現する、現在最高の道具です。
では、ソフトの説明に入りましょう。
まず TreeMemo では、ワープロに入力するように、ツリー図を入力できます。
入力した項目は、キーボード操作で簡単に移動できますし、
ドラッグ&ドロップ操作では、どこにでも自在に移動できます。
その自在性と操作スピードは、同じツリー図でも、エクスプローラとは比較になりません。
単語や短文にまとめられない情報にも対応しています。
項目ごとに、文章を添えることができます。
(基本は単語と短文ですが、どうしても文章でないとダメなこともありますから。)
異なる種類の情報へ、リンクを張ることもできます。
TreeMemo はどんな形をしたソフトなのでしょう?
データ構造はこうなっています。
TreeMemo は、複数のファイルを開くことができます。
TreeMemo の中ではドラッグ&ドロップが自在です。
ツリーとツリーの間 (つまり別のファイル間) でも情報を移動できますし、
ツリーとメモの間でも、情報を移動できます。
そのため、文字の入力をツリー側にするのか、メモ側にするのか、考える必要はまったくありません。
あとで、いくらでも動かせます。
ですから、例えば最初にメモ側へどんどん箇条書きしておき、一気にツリーに流し込む、といった使い方もできます。
ウィンドウは、”トランプの束” に整理されて場所を取りません。
ドラッグ&ドロップの途中、背面のウィンドウのタイトルバーを一秒間ポイントすると、
そのウィンドウが束の最前面にめくられます。
たくさんのウィンドウを開いても、場所を取らずに情報を移動できます。
このような操作性のため、一度 TreeMemo に読み込んでしまうと、
”ファイル” をほとんど意識しなくなります。
別々のファイル間でも、情報の移動は瞬時なため、
慣れてくると、どの情報をどのファイルに入れるか、考えなくなってきます。
ぱっとメモるとき、ファイルの名前を何にしようか、なんて意識は、思考の妨げになります。
「あとでいくらでも動かせる」 「ファイル名で悩むなんて時間の無駄」
と、本気で心の底から思っていないと、人はついつい、名前を気にしたり、「後で整理しやすいように」 なんて
余計なことを考えてしまうものです。
TreeMemo は、あとでいくらでも動かせるので、ファイルなど適当な名前で作ればいいし、
とりあえずメモる場所など、どこでも (ツリー側でもメモ側でも、どのファイルでも) いいのです。
これは、ワープロやデータベースソフトでは、体験できない感覚です。
ワープロは ”レイアウト” を。データベースは、データやレコードの ”型” を持ったソフトです。
つまり、情報がむき出しの形になっていない。
(例えばワープロで、ある情報を別のファイルに移動したら、移動した部分が詰まって、
そのページ以降のレイアウトは崩れます。)
だから、ソフトの宿命として、完全に自在なデータ移動は無理なのです。
でも、考えてみてください。
仕事って、そうやって変化するものじゃないでしょうか。
時が経つにつれて、”括り” が変化していく。
あるプロジェクトから、別のプロジェクトが派生した
顧客が仕事の単位だったのが、管理職になって部下が仕事の単位になった
技術を開発する仕事をしていたのが、その技術の実用試験のため、ある顧客のプロジェクトに組み込まれた...
常に、”括り” が変わり、”軸” がねじれていくものだという気がします。
その都度、情報が自然に移動できなければ、ソフトとしては使いにくい。
そうした実世界の変化に、TreeMemo ならば、苦もなく対応できます。
ファイルや、レイアウトや、型を、意識させられるソフトでは、どうしてもついて行けないと思います。
TreeMemo は使いこなせば、素晴らしい効果を発揮します。
あなたのソフトに対する考え、仕事に対する考えを変えるかも知れません。
ワープロをはじめとした文章作成ソフトを中核に据える作業スタイルが、馬鹿らしく思えてくるかも知れません。
でも、単語と短文でどんどん発想し、どんどん並べ替えるという作業スタイルも、
ファイルを意識しない情報整理の方法も、
今現在、体感として知っている人は、稀だと思います。
当たり前です。
そんなこと、学校でも会社でも、パソコン教室でも教えませんから。
だから、”Tm使い” になるためには、少しトレーニングが要ることは、認識してください。
TreeMemo の操作自体は、とても直感的で、すぐ覚えられます。
トレーニングとは、
キーボードを速く打てるようになるとか、
ソフトの使い方を覚えるとかの、
いわゆるコンピュータの訓練とは、別次元のものです。
- ・単語と短文でどんどん発想し入力する、という体の使い方。
- ・入力した単語・短文の 「大小」 「因果」 「主従」 などの関係を、ぱっぱっと階層構造に整理していく、という頭の使い方。
- ・少しの誤字脱字など気にせず入力し、頭の発想のスピードを落とさない、という気持ちの持ちよう。
これらを身に付ければ、思考のスピードと精密さ、客観性が、ぐんと高まります。
そのための一番良い方法は TreeMemo を使うことです。
まるでニワトリとタマゴですが、操作性のすぐれたツリー図作成ソフトを使うのが一番なのです。
TreeMemo を一週間ほど使えば、感覚を手に入れられると思います。
ぜひ、この感覚と効果を体感してください。
そして、仕事うまくなろう。