PlanningFlow が、日本電子専門学校 情報ビジネス科 の教材に採用されました。

<情報ビジネス科> http://www.jec.ac.jp/course/it_ele/jj/index.html
<カリキュラム詳細> http://www.jec.ac.jp/course/it_ele/jj/curriculum.html
<学科ホットページ> http://www.jec.ac.jp/jj/index.html

情報ビジネス科では、「ビジネスと I T をコーディネートできる」 人材の育成を目指しているそうです。
そのための 「プランニング」 という科目の教材に採用されました。

これまで PlanningFlow や TreeMemo は、大学のゼミや小学校の総合学習では使われてきました。 また、社員教育の会社をはじめ、多くの企業がユーザーとなっていますから、社員の教育の場でも活用されていることと思います。

でも、専門学校での採用は初めてです。学校のウェブサイトに正規の教材として紹介されたのも、 知る限り今回が初めてです。
それだけでも嬉しいのですが、特に嬉しいのは、フローチャートが、プログラマーなど I T エンジニアのための専門職の道具としてではなく、 ビジネス全般に活かせる技術として、位置づけられていることです。

フローチャートは (ツリー図もそうですが) ビジネス全般、経営全般に活かせる基礎技術です。 ビジネスや経営といった仕事のことだけでなく、日々の暮らしや、人としての問題対処にも応用できます。
なぜなら、”物事を、速く 精密に 整理する” という本質を備えているからです。
使い慣れるうちに、”感覚を目に見える形に表現し、 論理的に検討する” 身のこなしが付いてくるのです。
専門学校生という若い時期に、ビジネスという題材を通してですが、そうしたテクニックやツールに触れることは、 ビジネスに限らず、これからの人生に役立つと思います。

学生のみなさん、ビジネスと I T の勉強、がんばってください。 そして、勉強の範囲を飛び越えて、どんどん PlanningFlow を応用してください。

+ + + + +

PlanningFlow や TreeMemo の教育の場での活用には、当初から興味を持っていました。
日本の教育課程には、物事を整理したり検討するための方法論や、そのツール(フローやツリー)自体の学習は取り入れられていません。 表 の活用は、多少あったような気もしますが、その程度です。
でも、たぶんそれらは、高校で習う数学や理科や社会よりも、それからの人生に役立てる子の割合が、高いと思えるのです。

フローやツリーは決して I T 専用、ビジネス専用のツールではなく、あるユーザーさんの言葉を借りれば 「自然人」 のためのツールです。 義務教育を終えて、高等教育に進んだり、社会に出る前のタイミングで、実施してみるのは面白いと思います。
それは、人としての基礎教育の仕上げという位置づけでもありますし、 難しい勉強や課題に取り組む前に、それらに対処するテクニックを教えておくという、準備の位置づけでもあります。

時期としてベストなのは、中学三年生。
もちろん高校受験で大変なら中学二年の後半でもいいし、ほとんどの人が高校に進学するのだから、高校一年の最初でもいいです。 一年を通して授業する必要はなくて、週ひとコマ、二ヶ月間。 それくらいで充分でしょう。 マスターさせるのが目的でなく、体験させるのが目的です。

フロー、ツリーに触れさせ、実際、何か関心のあることを整理したり、段取りを考えさせたりします。
あとは実践。
高校受験でも何でも、これから取り組む事柄に応用してみるといいよ、 興味のある人は、○○法や○○ソフトは山ほどあるから、自分で調べてごらんなさい ... それでOKです。

その時点でのご利益はまったくないし、生徒さんもどれだけ身が入るかは未知数ですが、 その時期にちょっと体感し、小耳にはさんでおくのが、あとで効いてくると思うのです。 興味を持った子が、だんだんと、学び方を工夫できる、努力の仕方を自分で考えられる人に育っていけば、大成功です。

まぁ、実現となると難しい話だろうとは思います。 当社のソフトの採用は、社員教育、大学、(総合学習時代の)小学校、専門学校と進んできて、意中の中学・高校は、最後に残ってしまいました。

これはやはり、自由度の問題なのでしょう。
教員の方や、学校経営者の方がどう考えるか以前に、中学・高校のカリキュラムは変更の余地がない状況なのでしょう。 社員教育 ~ 大学 ~ 小学校(総合学習) ~ 専門学校 という順番は、カリキュラムの自由度をそのまま反映しているようにも感じます。

カリキュラムの見直し自体はさかんですが、小学校のダイナミックさに比べ、中学高校は、 詰め込みか/ゆとりかの二元論で、綱引きに終始している印象があります。
視点を変えてみては? と感じます。 方法論とツールの教育を取り入れてみては?
(国語など基礎的な理解力の向上を重視しようという意見と、実は同じ路線です)

フロー、ツリーに限らず、日本は、I T やビジネスの方法論の宝庫です。 製造業が世界を席巻した原動力のひとつとなったQCにしても、魚骨図にしろ、パレート図にしろ、人間の叡智。
あれをビジネスの話として、学校で教育しようというなら、つまらない。 問題も感じます。 でも、ビジネスの色をすべて削ぎ落として、誰にでも役立つ知恵として教えるなら、面白い。
日本はそういうネタには不自由しないはずです。

さて、このページを見た中学三年生のあなた。
TreeMemo で、自分の得意・不得意を整理してみるといいと思いますよ。
PlanningFlow で、これからどう努力していくか段取りしてみると、きっと、いいです。